臨床心理士の彼女と初対面【非モテ、丸の内でやらかす】
ブライダルネットで臨床心理士の彼女と知り合いました。
このアプリは比較的年齢層も高く真面目度も極めて高いマッチングサービスです。
登録している年齢層は体感的に20代後半〜50代前半くらいが多く感じますね。
つまり大人向けのサービスです。
私はアラフィフの大人婚活です。
つまり、今回は私の主戦場ということです。
今回知り合ったのは臨床心理士の彼女。
臨床心理士とは、人の心に向き合う仕事らしい。
主な活躍の場は、病院やクリニック、学校、福祉施設とのこと。
うつ病や不安障害といった精神的な不調を抱える人だけでなく、人間関係の悩みや生きづらさを感じている人の相談にも対応する極めて繊細な仕事のようです。
なるほど、つまり簡単に言うと
「人の心の深いところに日常的に触れている人」なんですね。
私の長い婚活闇も見透かされてしまいそう。
そんな怖さもありました。
でも、そんな彼女が、なぜ婚活市場にいるんでしょうか?
職業的にモテそうですよね?(偏見)
私は非リアで非モテ。
それを隠して(いるつもり)8年も婚活をしております。
臨床心理士である彼女と対極にいる私。
そんな彼女と出会った私はどうなるのでしょうか。
Contents
臨床心理士である彼女の意外な趣味
ブライダルネットにもプロフィール画面があります。
彼女の画面を読み進めると「フリースタイルバトルが好きで彼女自身もラップを始めた」とありました。
フリースタイルバトルとは、ラップで相手をねじ伏せるというもので、つまり音楽上での激しいやり取りを通して戦うことです。
相手をディスったり、逆にディスられることもありますね。
彼女はそれが趣味なんだと。

心理士とラップバトルでは「言葉のウェイトに差がありすぎる」。
ブライダルネットでフリースタイルバトルか・・・
韻が踏めそうで響きは似ておりますが、それは非なるものです。
彼女はきっとおしゃれだし、他にも多分色々知ってる。
言葉のケツで韻、ましてやドジを踏むタイプではありません。
玄人達は蝶のように舞って蜂のように刺すのかもしれませんが、
私の場合は単純に舞い上がっているだけです。
臨床心理士である彼女と初対面の印象
メッセージを重ねて、ついに彼女と会うことになりました。
日曜日でしたが、場所は彼女の仕事の都合で丸の内エリアになりました。
婚活アプリでの対面はデートにあらず面接です。
遠足と同じで、面接は自宅を出発する時から始まっています。
私の自宅は駅から少し歩くため、この日は無駄に消耗しないよう丸の内まで車で向かうことにしました。
面接は、もう始まっているからです。
話題に窮しないように、彼女が好きと言っていたアーティストを聴きながら、少しでもリラックスして向かおうと思いました。
私の車はスピーカーを入れ替えているので、歌い手が目の前にいるような立体感で音が鳴ります。
丁寧なやりとりを通して彼女の性格を何となく感じていたので、私は勝手に、もう少しメロディアスで柔らかいサウンドを想像していました。
ところがです。
再生した瞬間、想像していた音とはまるで違いました。
「え?」
イントロから、切り裂くようなラップが飛び込んできたのです。
それがAwichでした。
約束の場所には早く到着していましたが、彼女に対するイメージはまだ固まっていませんでした。
そうこうしているうちに、彼女が来ました。
春らしい柔らかな素材と、ピンクとベージュが混ざったような色合いの装い。
それなのに、こちらの緊張はまだほどけません。
それでも私から声をかけると、彼女は小さく応じてくれました。
声は控えめで、柔らかいトーンでした。
非モテで非リア、それでも丸の内で待ち合わせ
飲食店やカフェはかなり混んでいて、特にスタバはちょっとしたアトラクションのように並んでいました。
しばらく歩きながら店を探します。
丸ビルに入ってみましたが、やはりどこも同じような混み具合です。
そんな中で、ふと思い出した店がありました。
絶対に混まないカフェです。
おしゃれというわけではありませんが、エキゾチックで雰囲気のある場所です。
人が少ない分、落ち着いて話もできます。
円形のテーブル席に通されました。
向かい合うよりも、少しだけ距離が曖昧になります。
人が少しだけ美しく見える気がします。
気のせいかもしれませんが。
非モテで非リア、丸の内のカフェでやらかす
この時間帯は、ちょうどティータイムでした。
メニューを見て、彼女は冷たい紅茶、私はベトナムコーヒーなるものを注文しました。
初対面で、よく分からないものを頼むべきではありませんでした。
私は少し甘くみていました。
ベトナムコーヒーの飲み方を、まったく知らなかったのです。

彼女の紅茶は少し赤みがかっていて、お店が醸し出す雰囲気にもよく合っていました。
それが妙に素敵に見えたんです。
私も少しくらい格好をつけて、少しビンテージなコーヒーでも飲んでみようと思った。
ただ、それだけでした。
でも結果は違いました。
どこかへ消えた店員さんをあわてて呼び止めて、コーヒーの飲み方を聞くことになってしまったんです。
このコントのような一部始終を、臨床心理士はどう見ていたのか。
私は彼女の方を見ることができませんでした。
ですが返ってきたのは、鋭い言葉ではありませんでした。
「それは分からないですよね」
彼女はそう言って、静かにフォローしてくれたんです。
車内で聴いた、畳み掛けるようなラップとは違いました。
ラップスクールに通う彼女
どちらかと言えば静かな彼女ですが、話は思ったより盛り上がりました。
私は思ったことをそのまま聞いてみました。
やはりラップのことです。
「落ち着いていて、雰囲気もわりとおおらかですよね」
「初対面で失礼だけど、早口でまくし立てる場面が想像できない」
彼女は、「うふふ」と笑いました。
そして、続けてこう言いました。
「ラップのスクールに通っているんです」
正直、少し驚きました。
フリースタイルの世界でも、そんなふうに学ぶものなのか、と。
私の中では、もっと衝動的なものだと思っていました。その場の勢いだけで言葉をぶつけ合うような。
気付けば、1時間半ほど経っていました。
お互いの飲みものも空になり、そろそろこの場を切り上げる空気になります。
とはいえ、私も非モテのベテランです。
気の利いた誘い文句などは思いつきません。
それでも、思い切って言ってみました。
「次はご飯に行きましょう」と。
彼女は「いいですね」と言って笑ってくれました。
「それでは、またメッセージ送りますね」と。
駅まで見送ろうと思い、丸ビルから東京駅が見える大きな窓の前に案内しました。
彼女は埼玉県民で、このあたりにはあまり来ないそうです。
しばらくのあいだ、彼女は静かに駅の方を見ていました。
やがて、ゆっくりと歩き出し、駅まで送りました。
今日の私の感想としては、「いい感じ」でした。
でも彼女は、どう感じていたのでしょうか。
次の食事の約束は、メッセージで決めることになっています。
非モテの勘はあまりあてになりません。
他の婚活記事はこちら
→婚活記事一覧
