独身なのに家を買う【独身戸建③】

多くのアラフォー、アラフィフの独身者が悩むであろう家問題。
48歳独身の私が、このたび浦和区に中古戸建てを買いました。(中古で)

書いているうちに、これは「成功談」なのか「失敗談」なのかすら
分からなくなってしまいましたが、赤裸々に書き記していこうと思います。

いわゆる「家族と幸せマイホーム」的なキラキラな内容ではございません。
アラフィフの独身者が将来の保険として、やむなく中古戸建を購入するという全く心が躍らない記録です。
期待せずにご覧ください。

北浦和の独特な世界観と不思議な間取り

私は、価格の高い「浦和駅」から少し視点をずらし、「北浦和駅」で物件検索を続けていました。
そして、この物件をSUUMOで見つけたのです。

その時点で、まず外観と間取りに何とも言えない違和感がありました。
掲載されていた間取りは、1DK+2納戸。

普通、住宅を探すときは2LDKとか3LDKで探しますよね。
中古住宅の流通も、その形が多いと思います。

では、この納戸とは何なのか。
何度もそう思いました。納戸だけに・・・

得体の知れない納戸が2室もある。
1LDKでもなく、2DKでもなく、1DK+2納戸。
見れば見るほど、不思議な物件だなという印象でした。
さらに、その違和感は間取りだけでは終わりません。

周囲を見ると、隣の家は3階建て。
このエリアは高さのある建物も十分に建てられる用途地域です。
それなのに、なぜこの家は2階建てなのか。
ちなみに、この物件は近隣商業地域です。(近商エリアというやつですね)

高い建物を建てられる場所なのに、なぜそうしなかったのか。
あるいは、何か理由があってそうするしかなかったのか。

それにしても、用途地域のメリットを十分に活かしておらずもったいない。
そこにもまた独特の違和感がありました。

ただ、築年数は5年と新しめで外観もよく見るとムーミンの家のような平和な雰囲気があって、その点は気に入りました。※ムーミン知ってますよね??

“欠点”があったからこそ買いやすくなった

この物件には、一般的にはマイナス評価されやすい要素がいくつもありました。
前所有者のこだわりが、世間的な評価を得られずらかったということです。
けれど、私にとってはそれらが単なる欠点ではなく、むしろ価格を抑えてくれる要素になりました。

1F納戸に窓がなかった件。
まず、この図面や実物を見ていただくと分かるのですが、1Fの納戸には窓がありません。

マンションではなく戸建てを選ぶ人の多くは、家の四方に窓があり、風が抜けることや、少なくとも採光が取れることを大切にします。
つまり、戸建てならではの「抜けの良さ」や「明るさ」に価値を感じる方が多いわけです。

それなのに、この家は玄関を入ってすぐの納戸に窓が一切ない。
現地も見に行きましたが、ドアを閉めると本当に真っ暗でした。
しかも、室内には凹凸のある吸音壁があり、ドアも重たい防音仕様。
かなり本気の防音室なのです。

だからこそ、表記上は「居室」ではなく納戸になるとのこと。

普通に考えれば、この時点で敬遠する人は多いと思いますが、私は値段感を優先して物件を見ていたので、逆に
「なるほど、この特徴が価格を抑えているのか」と感じました。

部屋数の見え方が妙だった件

掲載上の間取りは1DK+2納戸。
これも、かなり特殊です。

都心部のコンパクトな集合住宅ならまだしも、ファミリー層の多い文教エリアである浦和区の戸建てで、このタイプの間取りはあまり見かけません。
住宅地の戸建ては、結構古い物件でもたいていLDKがあるものです。
つまり、家族が集まって過ごすためのL=リビングが一般的です。

ところが、この物件にはそのL(リビング)がありません。
あるのはDK(ダイニングキッチン)、そして洋間、さらに謎めいた納戸が2室。

一般的なファミリー目線で見ると、かなり評価しづらい間取りだと思います。
「何人でどう住む家なのか」が、少し分かりにくいのです。

でも私にとっては、そこが逆に悪くありませんでした。
なぜって住むのは私一人だからです。
家族全員がリビングに集まる前提もなく、そんな広い部屋がたくさんあったらむしろ落ち着きません。
万人向けではない間取りでも、自分が使えるならそれで良い。
そう考えると、この妙な部屋構成も、価格が抑えられる理由のひとつでした。

きわめつけは、将来収用されるかもしれない件

物件資料の右下に、小さくこう書かれていました。
「土地の一部が都市計画道路の区域内です」と。

要するに、将来的にその土地の一部が道路用地として必要になった場合、半ば強制的に買い取られる可能性があるということです。

普通なら、こういう物件にはあまり手を出さないと思います。

もし実際にその話が動けば、家の形を変えなければならなくなるかもしれないのです。
場合によっては引っ越しが必要になるかもしれない。
家族で住んでいれば、お子さんの学区の問題なども出てきます。
そう考えると、なかなか重たい話かもしれません。

ただ、ここで私は思いました。
「それ、独身の私には全然致命的ではない」と。

もちろん、何も起きないに越したことはありません。
ただ、仮に将来そうなったとしても、私ひとりであれば身動きは取りやすい。
まぁ最悪、また引っ越せば良いのです。

家族がいる人にとっては大きなマイナス材料でも、独身の私にとっては相対的にダメージが小さい。
むしろ、その頃には私自身が「また違う場所に引越したい」と思っているかもしれません。
こういった考えはある意味、独身メリットだと思いました。

つまりこの物件は、一般的には敬遠されやすい要素をいくつも抱えていた一方で、
そのいくつかは、私にとっては決定的な欠点ではなく、むしろ価格を抑える調整弁だったのです。

私にしか見えない価値があると思えた

一般的には、なかなか刺さりづらい注文住宅の戸建てだったと思います。
そもそも2階が生活拠点(キッチンやお風呂も2階にあります)、1階には謎の多かった2つの納戸。
けれど、この物件には私なりの価値が見えていました。

まず大きかったのは、価格が予算内に収まったことです。
浦和駅徒歩圏、具体的には15分以内で探していた頃は、正直かなり打ちひしがれていました。
良いと思う物件は高い。安いと思えば遠いし古い。
そんなことの繰り返しで、なかなか気持ちよく探せる状態ではなかったのです。

ところが、検索条件を北浦和駅に切り替え、現実的な価格帯の中で探し始めると、物件探しのストレスはなくなりました。
むしろ、毎日探す事が楽しくなってきたのです。

そして、この物件は予算内でありながら、築5年と比較的築浅でした。
中古戸建てとはいえ、追加で大きな修繕費がかかることはなく、その点も安心材料でした。
実際、手を入れたのはビルトイン食洗機を総入れ替えしたくらいです。

私にはこの家を単なる住まいとしてだけではなく、将来活用できる空間として見る視点がありました。

実は、私は近い将来プロフィール写真の撮影サービスをやっていこうと思っています。

その構想の中で、1階を撮影スペース、2階を生活拠点とし、用途をきっちり分けて使えたら理想的だと考えていました。

その点、この戸建てはかなり相性が良かったのですが特に大きかったのは、天井の高さでした。
この家は2階建てではあるものの、その代わりと言うべきか、天井がかなり高い。
1階が2,700mm、2階は3,000mmあります。
一般的な住宅では2,400mm前後が多いと思いますが、写真撮影でライティングを組むことを考えると、私としては最低でも2,700mmは欲しかったのです。

そういう意味で、この家は見た目以上に、私のやりたいことと噛み合っていました。

また、通り沿いに立地している点も、私にはメリットでした。
普通の住宅として見れば、静かな奥まった立地を好む人も多いと思います。
ただ、近い将来に撮影スタジオのような形で使うことを考えると、場所が分かりやすいというのはむしろ強みです。

まぁ、もう一つの納戸である防音室そのものは今すぐ何かに必要ということはありませんが、いずれ何かの用途で便利に使えるかもしれません。
少なくとも私にとっては、それが致命的な欠点になることはありませんでした。

こうして振り返ると、この物件は
「誰にとっても良い家」ではないけれど、「私には妙に合っている家」
だったのだと思います。

最後は値引きで決めた

この物件を見つけてからは、かなり早いペースで話を進めました。

とはいえ、勢いだけで決めておりません。

まずはこの地域の売買情報を集め、本当に適正価格なのかをもう一度検討しました。
特にこのときは、建物ではなく土地価格だけを抽出して見ていきました。

さらに、法務局で謄本も調べました。
前所有者と、現所有者である不動産会社との取引情報も確認しています。

履歴を追っていくと、きちんと所有権移転登記がされていることが分かる。
また、抵当権の設定額も見えるので、おそらくそのあたりが取得額なのだろうと推定しました。

つまり、前所有者からの仕入れ額と、今回私が売主である不動産会社に支払う金額との差額が、ざっくり言えば不動産会社の利益です。
そう考えると、「このくらいなら、もう少し値引きしてもらえるのではないか」 というラインが見えてきました。

そういった根拠があったので、私は
「あと70万円だけご検討いただけたら、今すぐ申込書に記入します!」
とお願いしました。

すると、先方もすぐに応じてくれました。
そこで私は、その場で申し込みを進めることにしたのです。

なお、この段階では70万円の値引きでした。
ただし、その後こちらの都合で引き渡し時期を2025年ではなく2026年に後ろ倒ししてもらったため、さすがにそれは申し訳ないのでその分として20万円を戻す形になりましたので、最終的な値引き総額は50万円です。

もちろん、不動産全体の金額から見れば、50万円がすべてを決めるわけではありません。
それでも、素人なりに調べて、根拠を持って交渉し、そのうえで納得して決められたことは大きかったと思います。

今振り返ると、この家を買ったのは単なる勢いではありませんでした。
市場ではやや評価されにくい物件の中に、自分にとっての価値を見つけ、条件を整理し、最後は納得できる価格に着地出来た。
そういう意味では、自分らしい買い方だったのかもしれません。

このような形で「独身保険」なる住宅を手に入れたお話でした。

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